おすすめする人も多いけど、よく分からないものに自分の大切な資金を預けるのはちょっと怖いですよね。
このような悩みを解決するためにこちらの記事を作成いたしました。ファイナンシャルプランナーのサラりんです。
- ETFについて、メリットやデメリットを紹介
- ETFと投資信託の違い
- 投資初心者がETFを買って大丈夫か
- NISAでETFを買って損しないか
このような内容をまるっと解説してあります。
ETFとは投資信託のようないろいろな投資商品の詰め合わせパックです。
ぶっちゃけ投資初心者は、ETFも投資信託もおんなじようなものと考えてOK
ですが実際にETFを買う、となるともうちょっと知識を補いたいところ。
ですのでETFについて最低限覚えておくべきことを、この記事にすべて詰め込みました。
この記事をすべて読めば……
- ETFの購入で失敗しづらくなる
- 他の投資候補が正しい確信を強めることができる
難しい印象のあるETFですが、気軽に眺めていってくださいね。
ETFのメリット
- 分散投資がカンタンにできる
- 商品の種類が多く個人のニーズに対応しやすい
- 保有中のコストが投資信託より低め
- 値段の動きや運用状況が分かりやすい
- リアルタイムに取引ができる
- どの証券会社でも購入可能
分散投資がカンタンにできる
ETFは手軽なリスク分散ができる投資商品です。
ETFの中身は複数の銘柄で構成されています。平たく言うと、いろいろな株の詰め合わせセットみたいなものですね。
いろいろな商品に資産を分散させることが投資の世界ではとても重要
もし個別の株でリスク分散をしようとすると……
- たくさんの銘柄を個別に買い集めなければならない
- 資金が大量に必要となりやすい
といった感じ。これから投資をスタートする人にとっては荷が重いですよね。
またETFの多くは、特定の市場と同じような値動きを目指しています。
ですので長期運用する場合、ETFは比較的安全な投資商品の1つ。
以上のことから1つの銘柄を買うだけで分散投資ができるETFは、投資初心者でも手軽にリスクを抑えることができます。
商品の種類が多く個人のニーズに対応しやすい
ETFにはたくさんの種類があり、個人の細かいニーズに対応がしやすいです。
特定の市場の値動きに連動する投資信託のような商品が大半ではありますが、他にも……
- 市場平均以上のリターンを目指したETF
- 市場平均
- 債券を取り扱ったETF
- 不動産を取り扱ったETF
- 原油や金、などを取り扱ったETF
などなど……
このように種類は豊富。
個人で投資するのが難しい投資先にもETFならアクセスがしやすくなっています。
まあ買うかどうかは別ですけど(NISAだと買えないETFも有)
もし長期で投資をしていて「この分野にも資産を分散したいなあ」となったら、ETFのことを思い出してみてください。
保有中のコストが投資信託より低め
ETFの保有中にかかるコストは、投資信託に比べて低いものが多いです。
保有中にかかるコスト……
- 経費率という数値で表されます
- 投資信託では信託報酬と呼ばれます
いえいえ。シンプルに理由を説明すると「仲介する組織がないから」です。
投資信託の場合……
- ①運用会社 ②販売会社 ③受託銀行
ETFの場合……
- ①運用会社 ②受託銀行
ぼくたちがものを買うとき、仲介業者がいっぱい入っていると商品の値段が高くなるのと同じですね。
このような理由からETFは投資信託よりもコストが低く、長期投資にも向いていると言えます。
値段の動きや運用状況が分かりやすい
ETFの多くは特定の市場の値動きと同じ成績を目指しています。
ですので……
ETFがベンチマークとしている指標(同じ値動きを目指している市場)の動きを見れば、ETFの値動きもだいたい分かる
それからETFを構成している銘柄や配当金の額などを、運用会社のホームページで確認が可能。
素人にとって分かりづらい運用面の透明度が高い点も、安心して資産を投じることができるポイントです。
リアルタイムに取引ができる
投資信託と大きく異なる特徴の1つですね。
ETFは……
- 個別の株と同じようにリアルタイムで評価額が変化する
投資信託は……
- 1日に1回だけ、基準価格が変化する
株と同じように値段が動くので、取引のやり方も個別の株と同じくリアルタイムです。
指値注文という方法を使えば「自分が希望する価格まで下がったら買う」ということも可能。
ただしあんまり安すぎる価格を設定すると、取引がいつまでもできないこともある点はご注意を。
どの証券会社でも購入可能
投資信託と違ってETFは、証券会社によって買える・買えないと分かれることがありません。
ETFは日本語で上場投資信託。言葉を補うと「取引所に上場している投資信託」です。
ですので……
証券会社なら、どこでも取引ができる
一方、投資信託は証券会社によって取り扱いがない商品もあります。
「がんばって口座を解説したけど欲しい商品が売ってなかった」」とならないのが、ETFの大きなメリットの1つです。
ETFのデメリット
- 分配金の再投資は手動で行う必要あり
- 証券会社によっては自動つみたての買い付けが不可
- 金額注文ではなく口数注文で取引する
- 米国ETFからの配当金は税金が上乗せされる
分配金の再投資は手動で行う必要あり
ETFから発生する分配金は自動で再投資されません。
ですので投資元本として利用する場合は自分で行う必要があります。
ちなみにライバル投資信託はというと……
分配金を自動で再投資してくれる仕組みあり
ですので長期で資産を増やしていくのであれば、投資信託のほうがETFより手間は少ないです。
証券会社によっては自動つみたての買い付けが不可
定期的な自動買い付けができる投資信託に対し、ETFは自動の買い付けができない場合があります。
自動の買い付けが不可、ということはつまり……
少しずつ元本を増やしていくつみたて投資と相性が悪い
毎月この日に買うと自分でスケジュール管理をしても、忙しい日が続くと注文を忘れてしまう、なんてこともありそうですよね。
もし自動買い付け不可のデメリットが気になるのであれば……
- SBI証券
- 楽天証券
- マネックス証券
あたりはETFの自動買い付けに対応しているので、検討してもいいかもしれません。
金額注文ではなく口数注文で取引する
ETFは金額を指定しての注文ではなく、基本的に銘柄ごとの売買単価で口数指定の注文方が取られています。
すでに投資信託のつみたてを行っている人は「そんなルールがあるんだ」と驚くかもしれません。
ですがどちらかというと株式投資は口数指定の注文が主流。
金額指定は投資信託ならではの注文方法と言えるでしょう。
一部の証券会社では投資信託だけでなく、ETFや個別の株でも金額指定注文ができることがあります。
- SBI証券
- 楽天証券
- マネックス証券
たとえば1口5000円の銘柄を1万円で2口分買おうと考えた場合……
注文時に1口4900円に評価額が下がっていたら……
- 9800円で2口分買って200円が使わずに余る
注文時に1口5100円に評価額が上がっていたら……
- 5100円で1口分買って4900円が使わずに余る
金額指定で自動つみたて買い付けの設定をする場合、指定する金額によっては注文内容が思い通りにいかないケースが想定されます。
ETFの購入を考えている人は、金額指定のルールが投資信託と異なることは理解しておくべきでしょう。
米国ETFからの配当金は税金が上乗せされる
「米国ETFがめっちゃいいらしい!」という情報からアメリカの株を扱ったETFを検討している人は多いと思います。
ここで1つ注意点。
海外ETFからの配当金には外国の税金がかかってくる
そのため日本のETFや個別株から発生する分配金や配当金と同じ利回りでも、手取りが少なくなります。
ただ長期的に分配金が安定している点は魅力的。
ですので税金でちょっと損をしてでも米国のETFを選ぶ選択肢は、別に愚策とは言えないとぼくは考えます。
ETFと投資信託の違い
ここまでのメリット・デメリットをまとめるついでに、ETFと投資信託の違いを一覧化しました。
ETF | 投資信託 | |
分散投資 | 幅広い銘柄に分散可能 | 幅広い銘柄に分散可能 |
上場しているか | している | していない |
取引できる場所 | すべての証券会社 | 銘柄ごとに取り扱いのある証券会社や銀行 |
商品の価格 | リアルタイムで変動 (個別株と同じ) |
1日に1回決まる基準価格 |
保有中のコスト | 投資信託より低め(経費率) | ETFより高め(信託報酬) |
金額指定のつみたて | 不可 (一部の証券会社では可能) |
可能 |
指値での注文 | 可能 | 不可 |
分配金の再投資 | 手動で再投資が必要 | 自動で再投資が可能 |
このようにETFと投資信託は一長一短、どちらが優れているというものではないんです。
投資の目的やリスクの許容度などで、自分と相性のいい商品を選ぶのが長期で銘柄を保有する重要ポイント
投資初心者はETFを買ってもいい?
このような疑問を感じている投資初心者は意外と多いのではないでしょうか。
ぼくの考えとしては……
まずは投資信託から始めてみたらいかがでしょう
といった感じです。
ETFの銘柄評価や口コミはけっこう個人差が多いです。
「このETFが覇権」
「初心者はこれ1本つみたてしとけばOK」
「いやいやコレとコレと……複数のETFを持っておくべき」
万人受けより個人ごとのニッチな需要に応えるETFの存在も、初心者の判断を悩ませる要因かもしれませんね。
口数注文が基本のETFより金額を指定できる投資信託のほうが少ない資金で投資できる点も初心者向けと言えるでしょう。
ですのでまずは投資信託で投資する感覚をつかんでから、ETFに切り替える(or追加でつみたてる)といった戦略をおすすめします。
NISAでETFを買うのはおすすめ?
確かにNISAを利用して分配金や配当金生活を勧めている人はたくさんいます。
ですがぼくの考えとしては……
あんまりおすすめはしません
続けてざっくり根拠を挙げると……
- 分配金を払い出してしまうETFは、運用で資産が増やしづらいから
- 配当金の再投資が投資枠を無駄づかいしてしまうから
- 米国ETFの配当金にかかる税金をゼロにできないから
NISAは儲けに税金がかからないことが最大の特長。
儲けを配当金として株主に還元するETFは、運用する資金を膨らませていくのが難しいため資産の最大化には向いていません。
また配当金を自分で再投資しようと考えた場合、NISAの非課税保有限度額(1800万円)を消費してしまうこともデメリット。
「それが普通じゃないの?」と感じる人がいるかもしれませんね。
ですが分配金を自動で再投資してくれる投資信託の場合、NISAの枠内で評価額が増えた扱い。
つまり1800万円の枠を消費することなく資産を増やしていくことが可能です。
最後に米国のETFを検討している人向けの情報。
NISAは国内の配当金や分配金は非課税になるが、外国で発生する税金は非課税にならない
通常、課税口座で海外ETFからの分配金を受け取ろうとすると、国内と海外2つの税金が発生します(2重課税というやつです)
「いくらなんでもそりゃかわいそうだろ」
って偉い誰かが言ってくれたからなのか、外国での税金は確定申告をすることで減額してもらえるケースがあります。
アメリカも日本との間の税務条約上、外国税額控除はできますが、NISA枠で買い付けたものは対象外。
「せっかくの非課税枠なのに……なんか損した気分」
このように感じるなら、NISAでは米国のETFではなく投資信託を選んだほうがいいかもしれませんね。
ETFの情報|まとめ
ここまで五臓六腑に染み渡る駄文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
最後に、今回の重要ポイントをプレイバック。
ETFのメリット……
- 分散投資がカンタンにできる
- 商品の種類が多く個人のニーズに対応しやすい
- 保有中のコストが投資信託より低め
- 値段の動きや運用状況が分かりやすい
- リアルタイムに取引ができる
- どの証券会社でも購入可能
投資信託と比較されることが多いETF。
投資信託と同じような特徴もありますが、ETFのほうが優れている点もいろいろあります。
ETFのデメリット……
- 分配金の再投資は手動で行う必要あり
- 証券会社によっては自動つみたての買い付けが不可
- 金額注文ではなく口数注文で取引する
- 米国ETFからの配当金は税金が上乗せされる
上場投資信託(ETFのこと)という名前の響きから投資信託の上位互換かと思いきや、上記のようなETF特有のデメリットも存在。
ぼくはNISAでETFを買うのは反対派です。
しかし人によっては購入する価値があるのがETF。
今回の記事がETFを購入するかどうか、判断する材料になっていれば幸いです。
それではまた!
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