どちらの証券会社も似たような長所しか聞こえてこないから判断できない! ぼくも最初はかなり悩んだ記憶があります。
- SBI証券と楽天証券、どちらでNISAを始めても間違いではない
- SBI証券と楽天証券で利益差は大きく発生しない
- 自分の利用しているサービスとのマッチ度で選ぶのが吉
- 個人的にはフィーリンで選んでも問題なし
身も蓋もありませんが、SBI証券と楽天証券、どっちでNISAを始めても大きな違いはありません。
それでもどちらか選ぶためには、何らかの判断材料が必要。
そこでこの記事では、SBI証券と楽天証券の細かなメリットの違いをまとめました。
中にはチャットGPTに訊いても返ってこないような特徴も紹介。
「やっぱりSBI証券(or楽天証券)にしとくべきだった~」と後悔したくない人必見の内容です。
歯を磨きながらでも気軽に眺めていってください。
前提としてSBI証券と楽天証券、どちらでNISAを始めても間違いではない
タイトルのとおり、SBI証券と楽天証券どちらでNISAを始めたとしても、現状間違った選択はありません。
もちろん利益についてもほぼ変わることはない
ですので極端な話、フィーリングとか好みで選んでいいとすら思っています。
ビアンカとフローラ、どちらを選ぶかと同じですね。ちなみにぼくはDS版でデボラを選びました。
利益差につながる要因は基本的に……
- 選ぶ投資商品のコスト
- 選ぶ投資商品のリターン
です。要するに運用する商品を間違わなければOKということ。
いずれの証券会社もNISAを長期利用するためのサービスに不足は見当たらない
SBI証券も楽天証券も、NISAで長期運用するのに適した商品は当然取り揃えています。
SBI証券でNISA利用がおすすめな人
どちらかというとSBI証券でNISAを始めるのがおすすめな人は下記のとおり……
- 三井住友のクレカを多様している人
- サポートの手厚さを重視する人
- IPO取引に興味がある人
三井住友のクレカを持っていて、普段の買い物のメインカードとして使っている人はポイント還元がお得になります。
※2024年10月までは利用額に関わらず1%還元
月に10万円のクレカつみたてを行えば、年間で12000P(1P=1円で利用可能)獲得できる計算です。
何か手続きが必要な際のサポートについても、他の証券会社に比べ対応が手厚いこともポイント。
ぼくの体験談……
問い合わせや書類の取り寄せで電話をしたときに、男性オペレーターさんから丁寧に案内をしてもらいました
慣れていない手続きがスムーズに完了できた経験もあって、個人的に高く評価しています
それは証券会社を問わず、だいたいどこのサービスでもあることなのでご愛敬。
それからIPO取引に興味がある人にとっても、SBI証券は現状NISA開設候補の筆頭と言えるでしょう。
IPOとは……
- 取引所に上場していなかった銘柄が初めて市場に一般公開して取引を開始すること
→めちゃシンプルに言うと、インディーズバンドがメジャーデビューするみたいなこと
IPO取引では、この新規上場株式を優先して購入することが可能。
難しい話は割愛しますが、自分が買ったあとにいろいろな投資家が買うことで銘柄の価値は基本上がります。
要するにIPO取引で買った銘柄はほぼ確実に儲かる、ということ
※もちろん確実ではない
もし抽選に外れた場合でも、チャレンジポイントというポイントが蓄積。
ポイントを使うと抽選に当たりやすくなるので、初心者でも当選は狙いやすいと言えるでしょう。
ガチでIPOをやるなら複数の証券会社で口座開設→応募しまくる、をしたほうがいいですが非課税口座があるなら最優先で利用したいですよね。
楽天証券でNISA利用がおすすめな人
どちらかというと楽天証券でNISAを始めるのがおすすめな人は下記のとおり……
- 楽天経済圏を活用している人
- 操作性やサイトの見やすさを優先している人
- 投資情報を積極的に活用したい人
楽天経済圏をがっつり活用している人にとって、楽天証券はポイントを効率よく貯めるのに適しています。
- クレカつみたてでポイントがたまる
- 普段のお買い物で貯まるポイントが最大1%UPする
- ポイントで投資信託を買うことも可能
それからサイトの見やすさや取引のしやすさ、管理画面の操作性などが使いやすいという声も多いです。
初めて証券会社を使う人にとって、これらはかなり安心の設計と言えますね。
そして投資情報へのアクセスのしやすさも、有能なポイントの1つ。
たとえば……
- YouTubeで誰でも見れる「トウシル」のもっとディープな情報が閲覧可能
- 日経テレコン(楽天証券版)のサービス内で、日経新聞を閲覧可能
より深い投資知識を持ってNISAを利用したい人にとっては、かなり有益な機能です。
SBI証券と楽天証券の各サービス比較(5項目)
ほとんど同レベルではありますが、やはり別々の会社なので若干の違いはあります。
ということでNISAに関係のある主要なサービスについて、SBI証券と楽天証券を比較してみましょう。
今回比較するサービスは、下記の5項目……
- 商品のバリエーション
- つみたてできる最低設定額
- 取引手数料
- クレカつみたてのポイント還元率
- 単元未満での株取引の可否
なお、この記事を作成している2024年5月現在の情報での比較とさせていただきます。
それと、それぞれの比較結果について先にお伝えしておくと……
ほぼ引き分け
なので2社の比較と言いつつ、NISAの主要なサービスのクオリティを知ってもらうのがメインの項目です。
商品のバリエーション
まずはNISAで購入できる商品の数を比較。
SBI証券 | 楽天証券 | |
つみたて投資枠で購入できる投資信託 | 225本 | 223本 |
成長投資枠で購入できる投資信託 | 1.196本 | 1.166本 |
国内株式の取り扱い | あり | あり |
海外株式の取り扱い | あり(9ヵ国) | あり(13ヵ国) |
商品数の多さは投資の選択肢の多さ。
ただこのデータから考えると、SBI証券と楽天証券、どちらが優れていると断定するのは難しいですね。
- 結局メインでつみたてるのは王道の投資信託
- どちらもNISA対象の王道商品はちゃんと押さえている
つみたてできる最低設定額
続いてNISAでつみたて設定できる最低金額で比較。
どちらも100円からつみたてが可能
ということでこちらの勝負も「引き分け」
ちなみにネット証券は100円~、店舗を構える証券会社だと1000円~が多いようです。
投資に一切触れてこなかった人にとって、初めの一歩が踏み出しやすくなるので大きなメリットです。
中にはスマホゲームに課金したことすらない人もいるでしょう。そんな人たちにとっては……
- 最初は儲けが出るかより、自分の想定どおり取引できるかどうかが心配
ですので、つみたて設定の練習もかねた初めての取引が100円でできることは、初心者に優しい設定と言えます。
取引手数料
次はNISAでの取引手数料の違いを比較。
SBI証券 | 楽天証券 | |
つみたて投資枠で購入できる投資信託 | 無料 | 無料 |
成長投資枠で購入できる投資信託 | 無料 | 無料 |
国内株式 | 無料 | 無料 |
米国株式 | 無料 | 無料 |
外国株式(米国除く) | 有料(商品や取引数による) | 有料(商品や取引数による) |
例によってこの勝負も「引き分け」です。
今後アメリカ以外の海外株式の取引が流行したときに、無料化に動いたほうが覇権を握るかもしれませんね。
クレカつみたてのポイント還元率
続いてNISAでクレカつみたて設定した際のポイント還元率を比較。
SBI証券 | 楽天証券 | |
対象のクレジットカード |
|
|
貯まるポイント |
|
|
還元率 (プラチナカード) |
年間カード利用額が…… 500万円以上:3.0% 300万円以上:2.0% 300万円未満:1.0% |
1.0% |
還元率 (ゴールドカード) |
年間カード利用額が…… 100万円以上:1.0% 10万円以上:0.75% 10万円未満:0.0% |
0.75% (代行手数料が0.4%/年 以上かかる銘柄は1.0%) |
還元率 (一般カード) |
年間カード利用額が…… 10万円以上:0.5% 10万円未満:0.0% |
0.5% (代行手数料が0.4%/年 以上かかる銘柄は1.0%) |
※代行手数料:銘柄の「手数料・諸費用」欄に代行手数料の記載があるとかかる費用
※SBI証券は2024年10月1日買付分まで、利用額に関わらずプラチナ5.0%、ゴールド1.0%、一般0.5%が適用
一般的な30代サラリーマンの所有しているクレカでつみたてるのであれば、客観的には「引き分け」と言っていいでしょう。
しかし実際に所有しているカードの種類や年間利用額、つみたてる商品などによって、実際の評価は個人差があるはず。
- プラチナカードをブイブイ使っている人はSBI証券が◎
- 一般カードで利用頻度低めな人は楽天証券が◎
ちなみにちなみに、SBI証券は貯まるポイントの種類が豊富ですがどれか1つを選ぶことになります。
投資信託を保有しているだけでポイントが追加で貯まる
SBI証券と楽天証券は投信保有ポイントサービスを採用している数少ない証券会社です。
投信保有ポイントサービスとは……
- 投資信託を保有しているだけで定期的にポイント還元を受けられる
- 還元率は商品によって異なる
- サービスの名称も証券会社によって異なる
SBI証券 | 楽天証券 | |
サービス対象銘柄 | NISAで購入できる商品すべて | 6銘柄 |
クレカつみたて+でポイント還元率を計算すると、またちょっと評価が変わってくるのではないでしょうか。
もし人気の銘柄である「eMAXIS Slim」と名のつく商品を検討していた人は、残念ながら楽天証券では当サービスの対象外。
単元未満での株取引の可否
最後に個別株の取引で単元未満の購入ができるかどうかを比較。
その前に株取引における「単元」について軽く説明。
日本の株式は、100株を1単元という単位で表す
通常、個別の株を買う場合は1単元とか2単元で注文する
そのようなルールから、平均的な年収を得ているサラリーマンにとっては手が出しづらいのが現実。
ただSBI証券と楽天証券は……
どちらも単元未満での取引(1株からの注文)が可能
ということで勝敗はやはり「引き分け」
ついでの情報……
- 単元未満で日本株を買っても、株主総会に出席できない
- 単元未満だと株主優待の対象外としている企業が多め
5株とか10株とか少ない株数を少しずつつみたてることで、いつか単元株(100株)に達しますよね。
そうなったら正式に株主として、株主総会への参加や株主優待の利用ができますよ。
日本株のファンドはまだまだ質が低いという声が多いです。
このような実情もあって、単元未満で個別株が買える今、オリジナルの日本株ファンドを自分でつくるのも悪くないでしょう。
SBI証券と楽天証券、どっちでNISAをやるか悩んでいる人のよくある疑問
続いてはSBI証券か楽天証券、どちらでNISAを始めようか悩んでいる人のよくある質問を紹介します。
どちらの証券会社でNISAを始めるか。
こちらで疑問を解消することが、その決定打になるかもしれません。
SBI証券と楽天証券、どっちが初心者でも使いやすい?
個人的には……
操作性や画面の見やすさから「楽天証券」
かなあと思います。
特に楽天ユーザーは、楽天市場などのサイトとカラーテーマやサイトデザインなど近いものがあって馴染みやすいかもしれません。
文字や数字の情報がギュウギュウに詰め込まれていないのも高評価。
初めての投資ツールが使いこなせるか心配な人は、初心者でもとっつきやすい楽天証券を選んでみてはいかかでしょうか。
SBI証券と楽天証券、どっちのほうがコスト安く買える?
購入する商品によるので証券会社によっては変わりません。
ですがもし、王道の投資信託である「オルカン」でのつみたてを検討しているのであれば、
投信ポイントサービスが適用される「SBI証券」が1歩リード
ちなみに同じ「eMAXIS Slim」シリーズのS&P500連動の投資信託も同じ考え方になります。
例に出したオルカンだと、月額平均保有額に対して年率0.0175%のポイント付与があります。
2024年5月現在、オルカンのコスト(信託報酬)は0.05775%以内。
ポイント付与分コストを差し引けば、単純計算コストは0.04025%まで下がる計算です。
一応、楽天証券にもオルカンと同じテーマで投信ポイントサービス対象の商品があります。
オルカンに特別こだわりがなければ、そういった商品を選ぶことでコスト減は十分狙っていけるでしょう。
SBI証券と楽天証券、どっちが儲け出たときの処理はしやすい?
NISA口座では税務処理がないので変わりません。
そこでNISA枠以外にも視線を向けて課税口座での処理のしやすさも確認……
こちらも手間は変わらず。理由は……
SBI証券も楽天証券も、確定申告の手間を省ける「特定口座」を提供しているから
通常、株や投資信託の売却益には税金がかかり、税務処理が必要となります。
しかし証券会社によっては、その処理を省略できる「特定口座」を用意していることがあります。
もっとも他のことで申告が必要な人は、確定申告やらなきゃですが。
もし万が一、NISAの投資枠を使い切るようなことになっても、特定口座を備えた2社なら売却の手間は最小限ですね。
SBI証券と楽天証券、両方でNISA開設しようとするとどうなる?
なんとなく想像つく人もいるかもしれませんが、答えはシンプル……
できない
NISA口座開設前には、税務省での審査が行われます。
1つぼくの考える懸念点は、SBI証券ではNISAの仮開設ができてしまうこと。
税務省のNISA開設審査は1~2週間程度(その間、NISAでの取引は不可)
いち早くNISAが利用できるよう、SBI証券は審査機関中にNISA口座の「仮開設」を許可
仮開設中にNISA枠で商品を買い付け、もし審査に落ちた場合、商品は課税口座に移されます。
「ためしにSBI証券と楽天証券どっちもNISA申し込んだらなんか両方で開設できた!」
もしこんなやんちゃなことをしたら、後で痛い目を見るかもしれないのでお気を付けを。
あとから乗り換えはできる?
各証券会社のNISA開設ページを確認した人はご存じかもしれませんが……
乗り換えはできます
もちろんSBI証券から楽天証券、楽天証券からSBI証券への乗り換えも可能です。
ただ個人的には乗り換えを見越してNISA開設用の証券会社を選ぶのはよろしくないかなと思っています。
ちなみに乗り換え前にNISA買い付けした商品は非課税のまま持ち続けられるのでご安心を。
正直、SBI証券と楽天証券はサービスのレベルがほぼ同等なので乗り換えはコスパが低いです。
もしこの2社以外でNISAを始めてしまった場合で後悔を感じている人は、乗り換えを検討してみてください。
ぼくがNISAをSBI証券で始めた決め手
項目タイトルにあるとおり、ぼくはSBI証券でNISA口座の開設をしました。
NISA開設当時、SBI証券を選んだ理由は下記のとおり……
- 三井住友のゴールドカードを活用したかったから
- 楽天サービスをあまり活用していなかったから
- 他社追随に定評があるから
三井住友カード(NL)のゴールドカードがぼくのメインクレカ。
であればポイントつみたてもこのクレカでまとめたほうが管理がラクですよね。
ネットショッピングは楽天市場よりもAmazon、という点も決め手に貢献していたように思います。
あとはSBI証券が、他社のサービス改善を受けてすぐにその上のサービスを提供しようとする姿勢に期待を感じました。
新NISAがスタートする直前、楽天証券が国内株式手数料の業界最安コストを発表
その翌日にSBI証券が同手数料のゼロ化を発表!
※その少しあとに、楽天証券も国内株式手数料無料に対応しています
正直このニュースにはしびれました。
「きっと今後も、SBI証券は他社の上を行くサービスを継続的に提供してくれる!」
この期待感ならびに前述した2つの個人的状況から、ぼくはSBI証券を選びました。
まとめ|SBI証券と楽天証券、どちらでNISAを始めても問題なし
ここまで他の追随を一切許さない駄文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
最後に念押しでこの記事の結論。
NISAを始める人気証券会社……
- SBI証券
- 楽天証券
どちらでNISAを始めるのが正しいかというと……
- どっちも正しい
SBI証券と楽天証券は、多くの投資家から選ばれてるネット証券会社のトップ2。
どちらの証券会社が優れている、と一概に決めつけることはできません。
ですので記事本文でも述べたとおり、普段利用しているサービスとのマッチ度合で選ぶでOK。
資産形成のスタートは早ければ早いほどいいですからね。
それではまた!
証券口座は投資をするためだけのものではありません。
- 投資に関係する情報を収集する
- 優良な投資先を探す
こういった使い方もできるんです。
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そんな方向けに、moomoo証券の良い点・悪い点、正直な評判などをこちらの記事にまとめました。
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