このような要望の解消と失敗を未然に防ぐためにこちらの記事を作成しました。
どうもはぐれサラリーマンことファイナンシャルプランナーのサラりんです。
- 投資初心者がNISAで運用するのにおすすめの銘柄(6銘柄)
- それぞれの銘柄のメリット・デメリット・向いている人
- 投資初心者がNISAで運用しないほうがいい商品
- 投資初心者がNISAで運用する場合に注意が必要な商品
だらだらと長い文章読むのも面倒だと思いますので、最初に結論をお伝えします。
安全性を重視した「全世界株式インデックスファンド」の銘柄がおすすめ
コストの低さに定評がある「eMAXIS Slim」とついた銘柄がおすすめ
⇒eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)がおすすめ!
おすすめ銘柄の他、NISAで運用するのにあまりおすすめできない商品、運用する場合に注意すべきことが必要な商品の情報も記事後半に記載。
この記事を読んでおけば、少なくともNISAの商品選びで大失敗することは防げるはずです。
堅実な方はぜひご確認をっ。
投資初心者向け NISAでおすすめの銘柄6選
さっそく投資初心者がNISAで選ぶのにおすすめの銘柄を紹介していきます。
前提として投資商品の選び方に正解はありません。目標とする資産形成の達成やリスク許容度によって最適解が変わりますからね。ですが……
という意見の方が大半だと思います(ぼくもそうでしたし)ですのでなるべくシンプルにいきましょう。
ちなみに紹介する銘柄はすべて「インデックスファンド」です。
ざっくりインデックスファンドのおすすめな点……
- コストが安い
- 小額でのつみたてが可能
- 長期的に成長が予想される株式市場の成長に合わせて銘柄も成長する
長期投資を前提にしたNISAという制度と、上記のような特徴を持ったインデックスファンドは相性が◎
ですので投資に触れたことがない初心者でも購入するハードルが低いです。
また今回紹介するインデックスファンドの種類は……
- 全世界株式インデックスファンド
- 米国株式インデックスファンド
- 先進国株式インデックスファンド
の3つ。銘柄としては各種2銘柄(計6銘柄)をご紹介します。
基本的には紹介する6銘柄のうちどれを選んでもOK
ですが銘柄によって相性の良し悪しもあるので、インデックスファンドの種類ごとにメリットやデメリットも紹介します。
【安定した長期運用向き】全世界株式インデックスファンド
全世界株式インデックスファンドのメリット
- リスク分散効果が高い
- コストが比較的低め
- 新興国の成長も享受できる
- 米国の成長にも乗っかれる
世界中の株式を投資の対象にしている全世界株式インデックスファンドは、そのリスク分散効果の高さから投資初心者にとてもおすすめな銘柄です。
米国株や先進国株のインデックスファンドと比較して信託報酬(銘柄を持っている間にかかるコスト)が比較的安い点も高評価。
高いリスクをはらんだ新興国の成長や経済大国アメリカの利益も教授可能。
逆にどこかの国で紛争や暴落が起きたらダメージを抑えることができます。
全世界株式インデックスファンドのデメリット
- 高いリターンはあまり期待できない
- 過去の成績が米国株式インデックスファンドより低め
- 良くも悪くも米国株が多め
- 必ず利益が発生するわけではない
全世界株式インデックスファンドは分散によってリスクを抑えた分、リターンも低い傾向があります。
過去の実績として、米国株を対象にしたインデックスより全世界株のインデックスのほうが低リターンでした。
また全世界株式といいつつ、その構成銘柄の半分以上がアメリカの株ということも珍しくありません。
「だったら米国のファンドでいいじゃん」となってしまいますね。
そして大前提として、低リスクといえど必ず儲けが出るわけではない、ということも投資をやるうえで理解しておくべきでしょう
全世界株式インデックスファンドが向いている人
- 安定した長期運用をしたい人
- とりあえず損しなければいいと思っている人
- 投資に慣れてきたらリターンの高い銘柄も選ぶ予定の人
ストレスなく長期運用をしたい人は、低リスクな全世界株式インデックスファンドと相性がいいです。
市場の平均点で満足できる謙虚な人も、淡々とつみたてるのに向いている投資商品でしょう。
また高いリターンを狙っている人も「全世界株式インデックスファンド+高リスク銘柄」といった組み合わせを用いることでリターンを追求することも可能です。
全世界株式インデックスファンドのおすすめの銘柄
1、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
連動指数 | MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス |
---|---|
信託報酬 | 0.05775% |
純資産 | 2,999,468百万円 |
主な販売会社 | 楽天証券、SBI証券、auカブコム証券、マネックス証券、松井証券 他 |
※記事作成時点(2024年4月現在)のデータです
2、楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド(楽天・オールカントリー)
連動指数 | MSCI オールカントリー・ワールド・インデックス |
---|---|
信託報酬 | 0.0561% |
純資産 | 1107,00百万円 |
主な販売会社 | 楽天証券 |
※記事作成時点(2024年4月現在)のデータです
【高いリターンと成長性】米国株式インデックスファンド
米国株式インデックスファンドのメリット
- 投資初心者でも利益を出しやすい
- 世界経済の中心国という安心感がある
- セクター分散性が高い
全世界株式インデックスファンドよりも過去リターンが高い米国株式インデックスファンドは、儲けを出したい投資初心者から人気が高いです。
アップルやグーグルなど誰もが耳にしたことがあるビッグテック、今後の急成長が期待されるスタートアップと、魅力的な企業の数々……。
また幅広いセクター(業種)の企業が指数に絡んでいることが多く、一国集中投資にも関わらずリスク分散効果は高いです(しかも優良企業が多い!)
米国株式インデックスファンドのデメリット
- アメリカ経済が沈んだら詰むリスクがある
- 為替変動リスクがある
- 市場の期待加熱が大きな値動きを生みやすい
米国株式インデックスファンドは、万が一の事態が起きたらどうしよう、という心配がストレスになりやすいです。
今でこそアメリカが世界経済の中心となっていますが、第一次世界大戦前はイギリスがその座にいました。いつまたトップが変わるかは誰にも分かりません。
「為替が大きく変動するかもしれない」「経済政策が市場に影響を与えるかもしれない」図らずも米国のニュースに敏感になるかもしれませんね。
それと投資家たちの期待が集まることで、ドットコムバブルやAIバブルなどの株価が大きく動く現象が発生することも、投資判断を見誤る原因となることがあります。
米国株式インデックスファンドが向いている人
- 多少リスクをとってでもリターンを得たい人
- 自分が生きている間、米国の経済が安泰と考えている人
- アメリカの企業が好きだけど個別株はちょっと……という人
ある程度の貯金があったり収入や不労所得があったりする人は、米国株式インデックスファンドの値動きストレスと上手く付き合いやすいです。
米国一強の時代が半世紀以上は続くと信じている人も、暴落に動じることなくつみたてを継続しやすいでしょう。
「アップルやテスラなど思い入れがある米国株はあるものの、それらの個別株を買うのは少し怖い……」
そんな風に考えている人にとっても複数の米国株を内包したインデックスファンドなら抵抗が少ないのではないでしょうか。
米国株式インデックスファンドのおすすめの銘柄
1、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
連動指数 | S&P500 |
---|---|
信託報酬 | 0.09372% |
純資産 | 4,150,207百万円 |
主な販売会社 | 楽天証券、SBI証券、auカブコム証券、マネックス証券、松井証券 他 |
※記事作成時点(2024年4月現在)のデータです
2、SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(SBI・V・S&P500)
連動指数 | S&P500 |
---|---|
信託報酬 | 0.0938% |
純資産 | 1,509,989百万円 |
主な販売会社 | SBI証券、auカブコム証券、マネックス証券、松井証券 他 |
※記事作成時点(2024年4月現在)のデータです
【ミドルリスク・ミドルリターン】先進国株式インデックスファンド
先進国株式インデックスファンドのメリット
- 安全性とリターンを両立できる
- 市場の透明性・成熟性から資金が流れてきやすい
ミドルリスクミドルリターンを1つの銘柄で実現できるのが、先進国株式インデックスファンドの最大のメリットとぼくは考えます。
成長するかもしれないけど不安定な新興国を除外することで、将来の資産予測が立てやすい点も選ばれやすいポイント。
成熟した市場で、なおかつ情報の透明度もあることから投資家の資産が集まりやすく、銘柄の成長にも期待が持てます。
先進国株式インデックスファンドのデメリット
- 日本株を扱っている銘柄がほとんどない
- 中途半端な印象
- 面白味がない
多くの先進国株式インデックスファンドが連動する「MSCIコクサイ・インデックス」という指標が日本を構成対象外にしています。
メリットであるミドルリターン・ミドルリスクも、人によっては帯に短くたすきに長いビミョーな印象を抱くことでしょう。
今後大きな成長余地があまりない成熟した先進国が投資対象という点も、高いリターンを求める人にとっては魅力薄に感じるかもしれません。
先進国株式インデックスファンドが向いている人
- 新興国や日本の成長に期待をしていない人
- 新興国や日本の銘柄を今後別で買う予定の人
「新興国や日本の市場が今後大きく成長しない」もしくは「保有することで不要なリスクになる」
このような予測や分析をしている人は、新興国や日本を除外している先進国株式インデックスファンドと相性がいいでしょう。
逆に先進国株式インデックスファンドをメインでつみたてつつ、新興国ファンドや日本の個別株などを買うという人も、組み合わせとしては悪くありません。
ただリスク分散を主目的に複数の銘柄をそろえるつもりなら、全世界株式インデックスファンドでいいような気もしますけどね。
先進国株式インデックスファンドのおすすめの銘柄
1、eMAXIS Slim先進国株式インデックス
連動指数 | MSCIコクサイ・インデックス |
---|---|
信託報酬 | 0.09889% |
純資産 | 691,242百万円 |
主な販売会社 | 楽天証券、SBI証券、auカブコム証券、マネックス証券、松井証券 他 |
※記事作成時点(2024年4月現在)のデータです
2、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
連動指数 | MSCI コクサイ インデックス |
---|---|
信託報酬 | 0.09889% |
純資産 | 678,784百万円 |
主な販売会社 | 楽天証券、SBI証券、auカブコム証券、マネックス証券、松井証券 他 |
※記事作成時点(2024年4月現在)のデータです
結論:まずは全世界か米国の銘柄1つでOK
数多ある銘柄の中から6つまで絞って紹介しましたが……
と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ということで、投資初心者におすすめの銘柄を2つに絞りました。
①eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
②eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
お気づきのとおり、どちらも「eMAXIS Slim(イーマクシス・スリム)」というシリーズの銘柄です。
優良なインデックスファンドは指数との乖離が少ないため、基本的にはどの銘柄を選んでも成績はほぼ同等。コストの違いが資産の増加スピードに差をつけます。
またアメリカの市場に大きなこだわりがなければ、全世界株を選ぶのが無難でしょう。
投資初期で重要なのは「挫折をしないこと」
値動きの幅が小さい全世界株のほうが、資産が減るストレスが小さくつみたてを継続しやすい
投資に慣れてきたころには多少の含み益が出ていることもあります。
それを見計らってリターンが大きな米国株式インデックスファンドにつみたてをスイッチする、といった戦略なんかもアリな気がしますね。
投資初心者がNISAで日本株ファンドの銘柄を買うのはアリ?
このような疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「絶対にダメ!」とは思いませんが、ぼくは投資初心者にとって優先順位は低いと考えます。理由としては……
- 日本株のインデックスファンドで良い商品があまりないから
- 市場の成長要素が少ないから
米国のような高い成長性を持った企業の絶対数が日本は少ないため、ファンドの大きな成長を期待しづらいです。
もちろん中・小型の株の中には急成長するかもしれない銘柄はいくつもあります。しかしその他の銘柄が足を引っ張っているのが現状。
また若い世代の人口減少や大規模な自然災害の可能性も、投資初心者にとっては安心してつみたてを継続する障害になるかもしれません。
投資初心者がNISAでアクティブファンドの銘柄を買うのはアリ?
このような疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「異議あり!」とまでは言いませんが、アクティブファンドをメインにNISAの利用は避けることをおすすめします。
理由としては……
- インデックスファンドよりもコストが高くなりやすい
- 多くのアクティブファンドがインデックスファンドに負けてきた
アクティブファンドはインデックス以上の利益を追求するという方針から、運用コストが高くなりやすいです。
NISAは基本的に長期投資と相性が◎ 長期間高いコストを払う必要があるアクティブファンドだと、資産を思うように伸ばせないかもしれません。
またアクティブファンドの多くが市場平均であるインデックスより低い成績である現実も見逃す訳にはいきません。
このようなデータから、NISAで長期つみたてをするのにアクティブファンドはあまり向いていないと言えるでしょう。
もし購入する予定なら、しっかりとリターンを出してきた銘柄や潤沢な資産がある銘柄を選ぶのが吉です。
投資初心者がNISAでETFの銘柄を買うのはアリ?
このような疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「一理ある!」という気持ちもありますが、投資初心者がNISAでETFをつみたてる場合、ある程度投資に慣れてからがおすすめです。
理由としては……
- ETFのつみたては金額指定ではなく口数指定だから
- 意図せず分配金ありのETFを買ってしまうかもしれないから
ETFは上場投資信託という名称なので、投資信託であるインデックスファンドと大きな違いはありません。
しかし、つみたての注文は口数指定限定という投資信託にはない特徴があります。
100円でもつみたてができる投資信託と違って、ETFの場合はある程度まとまった資金が必要となります。
投資初心者にとっては負担が大きくなりやすく、また値動きのストレスもかかりやすいはず。
それと銘柄を選ぶ際に誤って分配金が発生するETFを選んでしまうことも危険といえば危険な気がします。
分配金なしのファンドは利益をすべて再投資することで銘柄の成長につなげる
分配金ありのファンドは利益の一部を分配金として株主たちに還元
どちらが資産の最大化に貢献するかというと、前者、つまり分配金を再投資するファンドです。
一応もらった分配金を自分で再投資する方法もありますが、NISA口座でこれをやってしまうと……
非課税保有限度額(1800万円)の枠を使ってしまう
※配当が自動で再投資されるファンドは枠の消費なし
要するに貴重な枠を無駄遣いしてしまうということ。
以上のことからNISAでETFを買う場合は、ある程度投資に慣れ、ETFについて最低限の知識を身に着けてからでいいと考えます。
投資初心者がNISAで高配当株投資をするのはアリ?
このような疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「そ、そのとおり……」という気持ちが正直なところ。ですが投資初心者はまずインデックスファンドへつみたて投資をするほうが難易度が低くおすすめです。
理由としては……
- インデックスファンドより覚えることが多い
- NISAでは外国税額控除を受けられない
- 配当金受領方法を間違うとNISAでも税金がとられる
高配当株投資をする場合、
高配当株のファンドを買うつもりなら、自身のニーズにマッチした銘柄選定、
個別株を買うつもりな、安定したキャッシュフローを生む銘柄選びとポートフォリオづくりなどなど……覚えることが多いです。
特に初心者は「利回り(配当金としてもらえる割合)」に着目しがち。
その利回りが妥当なのか危険なのか、判断ミスをする可能性もあります。
またETFなどの分配金を狙う方法にも注意点があります(配当金と分配金の違いについてはひとまず割愛)たとえば税金について。
NISAで買った米国高配当ETFは、外国税額控除を受けられない
通常、分配金を受け取るときには税金(20.315%)を払わなければなりません。
ただし後者の税金に関しては確定申告をすることで外国税額控除を受けることができ、一定範囲で税金が免除されます。
ですがもしNISAで買うと、国内でかかる税金は非課税。
しかし外国税額控除は受けることができず、分配金に10%の税金がかかってしまいます。
また配当金の受け取り方法を「株式数比例配分方式」というものにしないとNISA口座を利用しているにも関わらず税金がかかってしまうという――
……耳をふさぎたくなりましたよね?
高配当株投資をNISAで上手に運用すればマネーマシンとして安定したキャッシュフローを得ることもできます。
ですが投資初心者は、少ない手間で素早く実践しやすいインデックス投資を優先してみてはいかがでしょうか。
投資初心者がNISAで選ぶべきおすすめ銘柄|まとめ
ここまで超絶怒涛の駄文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
最後に今回の重要ポイントをプレイバック。
投資初心者がNISAで買うべきは下記3種のインデックスファンド……
- 全世界株式インデックスファンド
- 米国株式インデックスファンド
- 先進国株式インデックスファンド
決められないなら優先順位は……
全世界株 > 米国株 > 先進国株
全世界株式インデックスファンドは高いリスク分散性に加え、米国の安定した利益や新興国の成長も取り込むことができる優秀な銘柄が多いです。
ただリターンがマイルドになりやすいので、満足できない人はリスクを理解したうえで米国株式インデックスファンドを選ぶのもいいでしょう。
各銘柄のメリットやデメリットを理解しておくことで、自分に合った投資商品を選ぶことができ、途中で挫折しにくくなります。
今回紹介した内容がみなさんの資産形成の一助になれば幸いでございます。
それではまた!
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